ファッション・デザイン・教養を実践的に学ぶ大学

生活環境学研究科

  • 被服環境学専攻
    (博士後期課程)
  • 被服学専攻
    (博士前期課程)
  • 生活環境学専攻
    (修士課程)

被服環境学専攻(博士後期課程)

人間を取り巻くもっとも身近な環境として、また、人間を包み表現し、人間の社会的・文化的環境を形成する重要な要因として服装を捉え、博士後期課程では、被服環境学というカテゴリーで、服装学研究を展開します。博士後期課程のシステムは、服装造形論・被服管理論・被服素材論・服装機能論・服装社会論・ファッションビジネス経営論・ファッション文化論を柱にしており、これらは博士前期課程の延長線上にあるばかりではなく、より総合的な研究の方法を画定し、新しい研究領域や課題の体系化をめざしています。現在、学位論文の審査を経て、博士号を得た修了生が国内外の教育・研究分野で活躍しています。

専攻分野

服装造形論

人間の生活環境と密接に結びつきながら、時代とともに変化しているファッションデザイン。その本質を捉え、ファッションデザインから、その視覚伝達、服装造形までの一貫した行程を包括的に学修・研究し、国内外の研究・教育分野で活躍できるファッションデザインの専門家の育成、また産業界に貢献できる社会性の高い人材の育成をめざします。世界的に活躍するファッションデザイナーを迎え、非日常に見られる独創的な造形美から日常生活におけるレイヤースタイリング、さらに時間軸、空間軸による意匠の多様性にまで切り口を広げ、課題の体系化をめざすとともに、グローバルに通用するファッションデザイナーの育成を支援します。

授業科目

服装造形論

服装造形論 講師:高寺 政行・乾 滋
服装設計情報論 講師:長島 忍
服装デザイン論 (2017年度休講)

※上記の開講科目および担当教員は、2018年度に一部改定される場合があります。

博士論文テーマ例

  • 高齢女性の2次元・3次元計測に基づく体型把握とその上半身適合パターン設計への応用
  • 自動設計プログラムの開発のためのプリーツスカートパターンに関する研究
  • 2D・3D人体データを利用したスカートパターン設計に関する研究
    - ローライズストレートスカートのパターン設計を中心に -
  • 明治以降の衣服製作教育における女子上半身用原型製図法の変遷
  • 台湾における女性中高年者の衣料サイズ規格の試案及び衣服設計用ボディの設計製作
  • 袖パターンの袖山部設計のための上肢形態特性と作図理論研究
  • ボディの三次元データを用いた衣服パターン設計に関する基礎研究

被服管理論/被服素材論

多様なファッションの展開において、テキスタイルデザインは重要な要素となります。テキスタイルデザインを構想・企画するには被服材料学および被服整理学を理解し、テキスタイルの素材の物理的・化学的特性、組織構造、表面特性の知識を 駆使して、利用目的に適合させることが求められます。ファッションテキスタイル分野は、テキスタイルデザインの基礎をなす学問分野で構成され、被服材料学と被服整理学を2本の柱とし、これにデザイン技法を加えてカリキュラムを構成しています。
博士後期課程では、テキスタイルに関わる化学的、物理的現象論を学び、化学的、物理的方法論から感性の理解と感性評価法にわたって学修します。また、繊維表面に注目して、テキスタイルの新しい機能表面の創成、およびその表面物性評価についての高度な理解を進めます。

授業科目

被服管理論

被服表面機能論 教授:米山 雄二
被服表面物性論 教授:米山 雄二

被服素材論

被服材料化学論 (2017年度休講)
被服材料物理論 (2017年度休講)

※上記の開講科目および担当教員は、2018年度に一部改定される場合があります。

博士論文テーマ例

被服管理論

  • 布に対する超音波の洗浄メカニズムに関する研究
  • スポーツウェアの伸縮性に及ぼす界面活性剤の影響に関する研究
  • エタノール水溶液系洗浄剤の研究と開発
  • 布からの粒子汚れの除去に関する基礎的な研究
  • 光触媒反応による布からの油汚れの除去

被服素材論

  • 無縫製ニットウェアの力学的性能と感性評価に関する基礎研究
  • 摩耗布の傷み指標に関する基礎的研究
  • 良・貧溶媒混合溶液処理による繊維収縮の基礎的研究とテキスタイル制作への応用
  • 衣料品の色印象に及ぼす照明の影響に関する基礎的研究
  • 透けるテキスタイルが重なった場合の色の視覚印象評価に関する研究

服装機能論

服装機能学は、服装の機能性を左右する要因を抽出し、その効果を定量的に評価するとともに、成果をアパレルの開発に反映させる方法論を確立しようとする領域です。乳児から高齢者にいたるさまざまな人間が着用する衣服、下着からアウターウェア、スリーピングウェア、スポーツウェア、ワーキングウェアまでそれぞれ目的と状況を異にして着用される各種アパレルの開発においては、快適性や機能性・健康性が重要なキーワードとなっています。本分野では、衣服の快適性・機能性を、着用する人間の形態・運動機能・温熱生理・感覚生理等に視座を置いて研究し、素材・パターンとの関係について把握することのできる教育研究者、高度専門技術者、さらには機能性ファッションデザイナー等の人材育成をめざしています。また、4つの人工気候室と人間工学実験室が完備され、ポリグラフィー・サーモグラフィ等を用いた人間の感覚や心理・感性に関する研究、三次元人体形状・動態分析・衣服圧計測による人間工学研究、人間をシミュレーションした発汗ロボット開発による企業との共同研究なども推進され、博士論文の発表では多くの国内外の学会賞を獲得しています。

授業科目

服装機能論

服装機能生理論 教授:小柴 朋子
教授:佐藤 真理子
服装機能形態論 教授:永井 伸夫

※上記の開講科目および担当教員は、2018年度に一部改定される場合があります。

博士論文テーマ例

  • 乳房の振動抑制に配慮したブラジャー設計に関する実験的研究
    -三次元動作解析による裸体時・個別対応実験用ブラジャー着用時の乳房振動特性-
  • 夏季用男子ビジネスウェアの気候適応域
    -クールビズ運動の現状と課題-
  • 睡眠環境の調査並びに就寝用着圧ストッキングの効果と睡眠への影響
  • 高齢女性の歩行特性並びに靴の履用効果に関する動態力学的研究
  • 下肢の局所圧迫が筋・皮膚血流動態及び心理反応に及ぼす影響
    -圧利用のアパレル設計に向けた基礎研究-

服装社会論/ファッション文化論

服装社会学は、服装やファッション現象に関する社会科学的研究を目的とする領域です。服装学研究の中に服装に関する社会科学的研究の必要性が説かれるようになって、わが国では半世紀を越すほどになりました。同時にその方向づけは、ひとまず服装社会学として成長することに求められてきたと言ってよいでしょう。極めて限定的な範囲のものではありましたが、従来の社会学に根差した服装社会学が、少数の先駆者たちによって試行錯誤を繰り返しながら徐々に築き上げられ、市民権を得るようになって50年あまりの歴史が経過しています。
今日、その研究領域は、服装それ自体が人間の心理と行動、社会関係、ファッション文化とその歴史、そして経済的行為など、社会学的ないし社会科学的意味を含むものとして捉えられ、特に社会学的視点を中心においた隣接領域とのかかわりと方法論を用いて広げられています。すなわち、服装社会学は、社会学的領域、心理学的領域、文化人類学・歴史学的領域、経済学・産業論的領域を包括するものと理解されるようになりました。
服装社会学の研究は、今後、いわゆる服装社会学とファッション文化・服飾史の二つの領域を融合するものとすることによって、ますますその研究課題の広がりを見せることでしょう。その傾向は研究成果にも現れています。

授業科目

服装社会論

服装社会論Ⅰ 教授:濱田 勝宏
服装社会論Ⅱ 教授:申 恩泳

ファッション文化論

ファッション文化論Ⅰ 特任教授:土屋 淳二
ファッション文化論Ⅱ 特任教授:土屋 淳二
ファッションスタディーズⅠ 教授:高木 陽子
ファッションスタディーズⅡ 教授:高木 陽子
服装史論 講師:徳井 淑子

※上記の開講科目および担当教員は、2018年度に一部改定される場合があります。

博士論文テーマ例

  • 着装行動における「場所と場所性」 A Study of Place and Placeness in Clothing Behavior
  • 服装社会学の分析視角 - ミクロ社会学的立場からの一試論 -
  • ファッションの文化生産とグローバリゼーションの問題
    - コム デ ギャルソンをめぐる言説・イメージの分析を通して -
  • 明治初期・中期日本における「洋装化」に関する一研究
  • 社会と個人から見た外見の印象管理 - 女性における就職・職業のための服装による印象管理を中心に -
  • 化粧に見られる美的価値基準の問題と解決策として化粧教育の提案

ファッションビジネス経営論

人間が存在する限り、ファッションビジネスに終わりがない状況の中で、マーケティング、企業、営業、経営、行動科学等、複合領域アプローチによるファッションビジネスの構造、戦略、市場分析の解明をテーマとしています。統計分析、ケーススタディ等の実証分析ツールおよび理論研究を応用したファッションビジネスの現象を通して、ファッションビジネス業界で活躍できる優れた人材の育成により、修士の学位取得者並びに、今後の学会におけるファッションビジネス関連の博士号取得者の輩出をめざします。

授業科目

ファッションビジネス経営論

ファッションビジネス経営論Ⅰ 准教授:須山 憲之
ファッションビジネス経営論Ⅱ 准教授:須山 憲之

※上記の開講科目および担当教員は、2018年度に一部改定される場合があります。

博士論文テーマ例

  • 衣類商品インターネットショッピングにおける消費者の知覚リスクと購買意図形成に関する実証研究
    - 日韓比較を中心に -

在学生インタビュー

Thoelen Saskia(トゥーレン サスキア)

Thoelen Saskia(トゥーレン サスキア)さん
<ベルギー出身>
生活環境学研究科 被服環境学専攻(博士後期課程)

ファッションのアール・ヌーヴォーと明治・大正時代の着物デザインに見えるアール・ヌーヴォーの模様を研究しています。

本大学院へ入学する前は、ベルギーの大学で日本学科の修士号(文学)を取得し、さらに自分の視野を広げたいと強く感じていました。日本学科では美術史を副専攻し、美術やデザインへの興味をずっと抱いてきました。しかし、美術とデザインの枠組みに属するファッションについてはそれほど知識を得ていなかったので、自分の知らない分野を学びながら、さらに視野を広げていきたいと思い、日本への留学を決意しました。

被服学専攻グローバルファッション専修修了後、被服環境学専攻(後期課程)に進学し、現在は、大学時代から続けてきたファッションのアール・ヌーヴォーの研究、明治・大正時代の着物デザインに見えるアール・ヌーヴォーの模様の研究に加え、アール・ヌーヴォーの振興において百貨店がどのように西洋からの影響を受容・対抗したのかを研究しています。将来は美術・デザイン史の教授になり、今まで習得した日本語能力を発揮して、さまざまな分野での日本と海外の架け橋として活躍したいです。

鄭 好根

修了生インタビュー

傳法谷 郁乃

傳法谷 郁乃さん
生活環境学研究科 被服環境学専攻(博士後期課程)修了
博士(被服環境学)取得

被服・建築の両面から、より快適な生活環境について
柔軟に考えることのできる研究者をめざしたい。

文化学園大学では服装学部服装造形学科(※)で、服を着る人間そのものと向き合いながら身体の仕組みを学び、衣服の機能性や快適性を考慮したデザイン設計の基礎を学びました。卒業研究や学会参加を通して、研究の面白さや奥深さを知り、人間を取り巻く被服環境についてより深く学びたいと思い、大学院へ進学しました。大学院では、タイツやサポーターなど身体を加圧する衣服のデザイン設計に向けた基礎研究を行い、また企業からの委託研究やティーチングアシスタントも経験させていただきました。被服環境に関する研究には、多分野にわたる専門知識が求められます。本大学院には、オムニバス授業や大学院セミナーなど他専攻の学生・先生方と意見交換する場が設けられており、日頃からさまざまな研究に触れることができました。また、「生活環境」という共通点があるため、異分野の研究内容に対しても抵抗なく興味を持つことができ、"面白い!"と感じました。

現在は、神奈川大学工学部建築学科の助教として、建築環境工学や建築設備について学ぶ学生と共に、室内環境と着衣行動に関する研究を進めています。被服環境から建築環境へと異分野に挑戦することは、研究活動の幅を広げる大きなチャンスであり、文化学園大学大学院で学んだからこそ繋がった新たな一歩だと思います。被服・建築の両面から、より快適な生活環境について柔軟に考えることのできる研究者をめざし、日々楽しく学んでいます。

(※)現 ファッションクリエイション学科

藤生 直恵

被服学専攻(博士前期課程)

服装学の研究者の養成と、産業界で先端の技術や情報の開発にあたる専門家の育成を目的としています。教育課程は、服装学の細分化に対応して、アドバンストファッションデザイン・テキスタイルデザイン学・服装機能学・服装社会学・ファッションビジネス・ファッション文化、全授業を英語で行うグローバルファッションの全7専修で開講しています。広い視野と深い専門性を持ち、国際的に活躍のできるファッション領域のリーダー、その育成が本専攻のめざすところです。修士(被服学)の学位を取得した後、より高度な研究をめざす学生には、博士後期課程への進学も用意されています。

専攻分野

アドバンストファッションデザイン専修

人間の生活環境と密接に結びつきながら、時代とともに変化しているファッションデザイン。本専修では、その本質を捉え、ファッションデザインから、その視覚伝達、服装造形までの一貫した行程を包括的に学修・研究し、国内外の研究・教育分野で活躍できるファッションデザインの専門家の育成、また産業界に貢献できる社会性の高い人材の育成をめざします。世界的に活躍するファッションデザイナーを迎え、非日常に見られる独創的な造形美から日常生活におけるレイヤースタイリング、さらに時間軸、空間軸による意匠の多様性にまで切り口を広げ、課題の体系化をめざすとともに、グローバルに通用するファッションデザイナーの育成を支援します。

授業科目

アドバンストファッションデザイン特論Ⅰ 教授:高村 是州
アドバンストファッションデザイン特論Ⅱ 教授:砂長谷 由香
アドバンストファッションデザイン演習 教授:高村 是州
アドバンストファッションデザイン実習 教授:砂長谷 由香

※上記の開講科目および担当教員は、2018年度に一部改定される場合があります。

修士論文テーマ例

  • 日本のポップカルチャーからデザイン発想するファッションブランドの提案 -アニメ・漫画・ゲームから-
  • 視覚イメージ伝達のためのイラストレーション - 持続可能なファッションデザインの視点から -
  • ツイードの可能性について
  • 日中における服飾制度の比較

テキスタイルデザイン学専修

多様なファッションの展開において、テキスタイルデザインは重要な要素となります。テキスタイルデザインを構想・企画するには被服材料学および被服整理学を理解し、テキスタイルの素材の物理的・化学的特性、組織構造、表面特性の知識を駆使して、利用目的に適合させることが求められます。ファッションテキスタイル分野は、テキスタイルデザインの基礎をなす学問分野で構成され、被服材料学と被服整理学を2本の柱とし、これにデザイン技法を加えてカリキュラムを構成しています。
博士前期課程では、テキスタイルの特性の基礎となる繊維、糸、布の構造と物性および性能を理解し、テキスタイルが人の感性に与える影響、また快適な衣生活を送るための洗浄、染色を繊維表面の特性から理解して学修します。これらが関わる理論と方法論を、講義、実験実習、演習を通して、理論と実際の両面から体系的に体得します。

授業科目

ファッションテキスタイル特論Ⅰ 教授:米山 雄二
准教授:柚本 玲
ファッションテキスタイル特論Ⅱ 教授:米山 雄二
准教授:柚本 玲
ファッションテキスタイル特論演習 教授:米山 雄二
准教授:柚本 玲
准教授:小林 美佳
ファッションテキスタイル特論実験 教授:米山 雄二
准教授:柚本 玲
准教授:小林 美佳

※上記の開講科目および担当教員は、2018年度に一部改定される場合があります。

修士論文テーマ例

  • ウールニット地における毛玉発生のメカニズム
  • 洗濯による絹布の表面特性変化とそのメカニズム
  • 水溶性有機物添加物を含む非イオン界面活性剤溶液の洗浄メカニズム
  • 絹布の表面特性に及ぼす洗濯の影響
  • ドライクリーニング溶剤への水添加効果と布ダメージへの影響
  • 布の耐久性の非破壊評価に関する基礎的研究
  • 展示衣料品の照明と印象評価に関する研究
  • 医療用不織布の吸液性と風合いの評価

服装機能学専修

服装機能学は、服装の機能性を左右する要因を抽出し、その効果を定量的に評価するとともに、成果をアパレルの開発に反映させる方法論を確立しようとする領域です。乳児から高齢者にいたるさまざまな人間が着用する衣服、下着からアウターウェア、スリーピングウェア、スポーツウェア、ワーキングウェアまでそれぞれの目的と状況を異にして着用される各種アパレルの開発においては、快適性や機能性・健康性が重要なキーワードとなっています。本専修では、衣服の快適性・機能性を、着用する人間の形態・運動機能・温熱生理・感覚生理等に視座を置いて研究し、素材・パターンとの関係について把握することのできる教育研究者、高度専門技術者、さらには機能性ファッションデザイナー等の人材育成をめざしています。また、4つの人工気候室と人間工学実験室が完備され、ポリグラフィー・サーモグラフィ等を用いた人間の感覚や心理・感性に関する研究、三次元人体形状・動態分析・衣服圧計測による人間工学研究、人間をシミュレーションした発汗ロボット開発による企業との共同研究なども推進され、修士論文の発表が国内外の学会賞を獲得しています。

授業科目

服装機能学特論Ⅰ 教授:小柴 朋子
教授:永井 伸夫
教授:佐藤 真理子
服装機能学特論Ⅱ 教授:永井 伸夫
教授:佐藤 真理子
服装機能学特論演習 教授:小柴 朋子
教授:佐藤 真理子
服装機能学特論実験 教授:永井 伸夫

※上記の開講科目および担当教員は、2018年度に一部改定される場合があります。

修士論文テーマ例

  • 着衣行動に及ぼす手指の運動機能性、皮膚特性の加齢変化
  • 足趾が立位安定性および歩行動作におよぼす影響
  • レッグファッションの審美性評価 - 等身映像による一対比較法及びアイマークレコーダーを用いて -
  • 体幹部への圧迫が姿勢と動作に及ぼす影響
  • ヒール靴が歩行に及ぼす動態力学的影響

服装社会学専修/ファッション文化専修

服装社会学は、服装やファッション現象に関する社会科学的研究を目的とする領域です。服装学研究の中に服装に関する社会科学的研究の必要性が説かれるようになって、わが国では半世紀を越すほどになりました。同時にその方向づけは、ひとまず服装社会学として成長することに求められてきたと言ってよいでしょう。極めて限定的な範囲のものではありましたが、従来の社会学に根差した服装社会学が、少数の先駆者たちによって試行錯誤を繰り返しながら徐々に築き上げられ、市民権を得るようになって50年あまりの歴史が経過しています。
今日、その研究領域は、服装それ自体が人間の心理と行動、社会関係、ファッション文化とその歴史、そして経済的行為など、社会学的ないし社会科学的意味を含むものとして捉えられ、特に社会学的視点を中心においた隣接領域とのかかわりと方法論を用いて広げられています。すなわち、服装社会学は、社会学的領域、心理学的領域、文化人類学・歴史学的領域、経済学・産業論的領域を包括するものと理解されるようになりました。
服装社会学の研究は、今後、いわゆる服装社会学とファッション文化・服飾史の二つの領域を融合するものとすることによって、ますますその研究課題の広がりを見せることでしょう。その傾向は、修士論文を含む研究成果にも現われています。

授業科目

服装社会学専修

服装社会学特論Ⅰ 教授:濱田 勝宏
服装社会学特論Ⅱ 教授:申 恩泳
服装社会学特論演習Ⅰ 教授:濱田 勝宏
教授:申 恩泳
服装社会学特論演習Ⅱ 教授:濱田 勝宏
教授:申 恩泳

ファッション文化専修

ファッション文化特論Ⅰ 准教授:田中 里尚
ファッション文化特論Ⅱ 教授:高木 陽子
ファッション文化特論演習Ⅰ 准教授:田中 里尚
ファッション文化特論演習Ⅱ 教授:高木 陽子

※上記の開講科目および担当教員は、2018年度に一部改定される場合があります。

修士論文テーマ例

服装社会学専修

  • 自我と着装行動
  • 服装を媒体とした外見操作とセルフ・エスティーム - 日本と韓国を中心に -
  • 中国新中間層のファッション消費行動に関する研究 - 北京・上海の女性を中心に -
  • 現代若者における装いのプロセスと意識 - Instagram -を中心に
  • 北京のストリートファッションに関する一考察 - 三大ファッションストリートを中心に -

ファッション文化専修

  • バーバラ・カリンスカとクリスチャン・ラクロワのチュチュにみる「Jewels」と「Joyeaux」
    - アブストラクト・バレエにおけるチュチュとは -
  • 「琳派」が明治末期・大正時代のきもの文様に与えた影響について
    -百貨店PR誌の比較を中心に-
  • 楊州周延の描いた「真美人」にみる明治女性のファッション

ファッションビジネス専修

人間が存在する限り、ファッションビジネスに終わりがない状況の中で、マーケティング、企業、営業、経営、行動科学等、複合領域アプローチによるファッションビジネスの構造、戦略、市場分析の解明をテーマとしています。統計分析、ケーススタディ等の実証分析ツールおよび理論研究を応用したファッションビジネスの現象を通して、ファッションビジネス業界で活躍できる優れた人材の育成により、修士の学位取得者並びに、今後の学会におけるファッションビジネス関連の博士号取得者の輩出をめざします。

授業科目

ファッションビジネス特論Ⅰ 准教授:須山 憲之
ファッションビジネス特論Ⅱ 准教授:須山 憲之
ファッションビジネス特論演習Ⅰ 准教授:須山 憲之
ファッションビジネス特論演習Ⅱ 准教授:須山 憲之

※上記の開講科目および担当教員は、2018年度に一部改定される場合があります。

修士論文テーマ例

  • 上海におけるビームスとTriple-Majorのマーケティング戦略の比較
    -実店舗の顧客におけるアンケート調査を中心に-
  • 台湾のレディースファッションにおける消費者購買行動分析
    - 20代・30代・40代女性の購入方法の比較を中心に -
  • 日本のファッション市場に於けるオーガニックコットン製品に関する研究 - 新消費者の形成 -
  • 衣服ショッピング性向による購買属性分析 - 首都圏の日本人を中心に -

グローバルファッション専修(英語プログラム)

The Global Fashion Concentration(GFC) has been founded for students who wish to gain their MA in fashion and textile studies in English. It strives to bridge theory and practice within a global context with a focus on fashion related art and design. As the course is based in Japan, there are classes offered on Japanese aesthetics and language. An array of trans-disciplinary subjects related to fashion are offered. The core subject of the GFC, titled "Project Research", is led by specialists and industry counterparts and is designed to allow students to develop their individual research proposals both in practice and theory. Students will have access to Bunka’s celebrated fashion library and world-class fashion museum for research and inspiration. Additionally, internships at high profile Japanese brands such as Anrealage, as well as the National Art Center enable students to implement real world connections between concept and practical knowledge. To be eligible to graduate, students are required to complete either a full Master’s thesis, or a collection.
In 2016, GFC launched a double degree program with the prestigious Parisian design school École nationale supérieure des Arts Décoratifs (ENSAD). Students enrolled in this program will have the opportunity to present their MA project at the ENSAD final collection show and exhibition in Paris.
GFC is a concentrated program: Excellence in creation and skill as well as strong motivation, commitment and patience will be required. Successful graduates will be candidates for employment in all areas and levels of the fashion industry across the world, including design, journalism, fashion buying, curation, and academia.

授業科目

Project Research Ⅰ
Project Research Ⅱ
Fashion Design
Seminar in Fashion Design
Design Creation
Practicum in Design Creation
Japanese Art and Design
Seminar in Japanese Art and Design
Fashion Theory
Media Studies
Critical Writing
Physical and Chemical Property of Textile, and Functionality and Comfortability of Clothing
Seminar in Textile Technique
Seminar in Physiology and Ergonomics
Fashion Industry
Seminar in Fashion Industry

※Some subjects will be revised as above in 2018.

As reference, the syllabus for 2017 in PDF-format would be confirmed.

修士論文テーマ例

  • Across Time and Interpretations Mapping the Avant-garde in the Future of Fashion
  • Haider Ackermann Research on Multiculturalism Expressed Through his Fashion Design Practice
  • Superflat Fashion Articulating a NewAesthetic Paradigm
  • Understanding Niche Fashion Brands Through the Post-Contemporary Lens
  • Fashioning Loanwords: Sociolinguistic Trends in Clothing Vocabulary in So-En magazine, 1964, 1989 and 2014

グローバルファッション専修 入試案内

出願期間

1期:2017年9月19日(火)~ 9月27日(水)16:00必着

2期:2018年1月29日(月)~ 2月6日(火)16:00必着

出願方法・出願書類 ダウンロード

2018年度のグローバルファッション専修『入学試験要項』(PDFファイル)を下記よりダウンロードしてください。

本学所定の出願書類(Application Form 1・2)と研究計画書(Application Form 3)は、下記オンライン画面で入力し、PDFファイルを印刷してください。

グローバルファッション専修に関するお問合せ

グローバルファッション専修への出願・入試に関して質問がございましたら、下記の入試広報課E-mailアドレスまでメールでお問合せください。(日本語もしくは英語でお送りください)
nyushi@bunka.ac.jp

グローバルファッション専修の授業内容、カリキュラム、修士論文または終了制作に関して質問がございましたら、下記の担当教員へメールでお問合せください。(日本語もしくは英語でお送りください)
高木 陽子 教授(Prof. Yoko Takagi) プロフィール ✉takagi@bunka.ac.jp
横山 稔 教授(Prof. Minoru Yokoyama) プロフィール ✉m-yokoyama@bunka.ac.jp

【グローバルファッション専修】

パリ高等装飾美術学校とのダブルディグリー開始について

文化学園大学は、2016年9月からパリにある国立高等装飾美術学校(École nationale supérieure des Arts Décoratifs, ENSAD)との間でダブルディグリープログラムを開始しました。ENSADは、フランスで最も権威あるグランゼコールの一つで、デザイン領域では最高峰の教育機関です。1767年にフランス国王ルイ15世によって設立認可され、芸術に関わる産業を支える人材を育成するため、芸術、科学、技術を総合的に教授・研究してきました。パリ・オペラ座の建築家シャルル・ガルニエ、画家のアンリ・マティスが学んだ学校として知られています。現在は、ファッションデザイン、テキスタイル・素材デザイン、インテリア・建築デザイン、空間アート、アニメーション、グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、プリントイメージ、写真・映像、舞台美術の10の専攻を有し、優秀なデザイナー、アーティスト、アートディレクターを輩出しています。企業研修を必修としており、ファッションデザイン科の主な研修先には、LVMH、Kering、リシュモン・グループが含まれています。

本プログラムが対象とするのは、文化学園大学大学院の生活環境学研究科被服学専攻(博士前期課程)グローバルファッション専修に在学し、修了制作としてコレクションの作成を予定する学生、およびENSADの4年次、5年次に在学し、テキスタイル・素材デザイン、ファッションデザインを専攻する学生です。毎年5月に各校から2名までの学生が選抜されます。
英語を使用言語とし、前半を東京の文化学園大学で、後半をパリのENSADで学修し、必要とされる単位を取得すれば、2年半で両校の学位・修了資格を獲得する事ができるという内容です。最終コレクションは、ENSADの修了ショー・展覧会で発表します。
このダブルディグリー制度は、グローバルに活躍したい大学院生にとって、パリと東京で最高レベルの学生たちと切磋琢磨し、修了制作をパリで発表できる、革新的なプログラムです。

  • 文化学園大学ダブルディグリー生定員:2名
  • ENSADの入学料・授業料は免除されます。

出願手続きについては、グローバルファッション専修の出願手続きをご覧ください。追加情報をお願いすることがあることをご了承願います。

お問い合わせ:nyushi@bunka.ac.jp

  • グローバルファッション専修
  • グローバルファッション専修
  • グローバルファッション専修

生活環境学専攻(修士課程)

人間を取り巻く環境のあり方を生活造形や住環境の視点から研究する生活環境学専攻においては、「生活造形学専修」と「建築・インテリア学専修」の2つの専修が設けられています。
「生活造形学専修」では、造形文化、グラフィックデザイン、工芸に関する理論と考察を深め、制作物等を完成させます。「建築・インテリア学専修」では、建築やインテリア空間の計画に関する理論と考察を深め、論文等を完成させます。
いずれも今日の生活環境の中の人間と造形物や生活空間との調和ある関係を追究し、あらたな視点と発想による提案を行うなど、未来の社会を担うスペシャリストをめざし研究活動を推進しています。

専攻分野

生活造形学専修

生活造形学は、人間を取り巻く生活環境を対象とし、その中でもデザインや工芸など造形に関する研究を行う分野です。
領域としては以下の3つの柱があります。造形の文化背景を調査・研究し、その成果を書籍としてまとめる「造形文化領域」、生活におけるコミュニケーションや道具の成り立ち・あり方を研究し具体的な造形物として提案する「デザイン領域」、表現技術や創造力を発揮し、金属素材などを加工して作品を制作する「工芸領域」。いずれも修了時には研究の成果を修了制作(作品や書籍)として展示、発表を行います。
上記3分野はそれぞれ生活造形デザイン特論A、B、Cに対応し、講義、演習、実習を通して知識や技術を修得します。また芸術学など造形に関わる講義科目が、研究や制作のための理論的な基盤形成を担っています。
学生各自が今日の人間生活の中の課題を考察する中から、新しいライフスタイルの提案を行い、社会の要請に基づいた研究活動を展開しています。

授業科目

生活造形デザイン特論A 教授:堀尾 眞紀子
生活造形デザイン特論B 教授:星野 茂樹
生活造形デザイン特論C 教授:押山 元子
生活造形デザイン特論演習 教授:星野 茂樹
教授:押山 元子
特任教授:松本 章
生活造形デザイン特論実習 教授:星野 茂樹
教授:押山 元子
特任教授:松本 章

※上記の開講科目および担当教員は、2018年度に一部改定される場合があります。

修士論文テーマ例

  • ファッションにおけるタイポグラフィデザイン - "まとう文字"に関する研究と制作 -
  • ユーモラスなプロダクトの提案
  • 「邂逅」 - 絵画表現と動画表現による人物描写 -
  • 中国と日本をより理解するためのピクトグラム
  • 日本橋界隈の商業の発展と藍染め文化 -『熙代勝覧』に見る暖簾隆盛の背景 -
  • 植物染料 紅花染の文化背景と現状について - 伝統工芸士 山岸幸一を中心に -

建築・インテリア学専修

人間を取り巻く生活環境のあり方を住まう環境から考究し、今日的課題に対して、人間と建築・インテリア空間の調和ある関係を、生活者の視点に立って計画、提案することができる人材育成をめざしています。本専修では、「住環境デザイン特論」を柱にして、講義と演習を配置し、住宅を中心とする身近な住環境について、歴史・社会・文化・心理・行動の諸側面から理解し、計画の理論と方法について学修します。さらに、現代における住環境のあり様を多角的な視点をもって考究するため、都市論、性能論、企画論、地域施設論についての理解と考察を深めます。現代社会の要請に基づいた建築・インテリア領域の課題について学際的な研究活動を展開しています。

授業科目

住環境デザイン特論Ⅰ 教授:浅沼 由紀
住環境デザイン特論Ⅱ 教授:渡邉 秀俊
住環境デザイン特論演習Ⅰ 教授:高橋 正樹
教授:久木 章江
住環境デザイン特論演習Ⅱ 教授:井上 搖子
都市環境特論 (2017年度休講)
災害安全情報特論 教授:久木 章江
環境行動特論 教授:高橋 正樹
地域施設計画特論 教授:浅沼 由紀

※上記の開講科目および担当教員は、2018年度に一部改定される場合があります。

修士論文テーマ例

  • ショーウィンドウディスプレイの見え方に関する研究
  • 百貨店の屋上緑化空間に対する評価構造
  • 中国中小都市における自立高齢者の交流の場としての地域施設計画に関する研究
  • 大規模集合住宅の共用施設ならびに公共空間ヒエラルキーによって生起される人間交流行動の特質に関する研究
  • 飾る収納+隠す収納 - インテリアエレメントとしての衣類収納具の新提案 -

在学生インタビュー

鬼頭 ろか

鬼頭 ろかさん
生活環境学研究科 生活環境学専攻(修士課程)

自然の環境がもたらす「人間の感じる“癒し”」の感覚を
金属素材で表現していく研究と制作に取り組んでいます。

大学院に進学する前は、文化学園大学の造形学部生活造形学科(※1)ジュエリー・メタルワークコース(※2)に在学していました。学部では主に金属素材の扱いや加工するための専門技法を学び、それらを駆使してジュエリーやインテリアを制作しながら、今まで知り得なかった金属の表現に触れることができました。卒業制作では「自然の偉大さと温かさ」をテーマとした銅板レリーフを制作し、立体作品をさまざまな角度から纏める難しさや初めて挑戦する大きさに苦心しながらも達成感を得ることができました。

大学卒業後はものづくりに携わる仕事への就職も考えましたが、一方で学部時代にやり切れなかった金属加工の技法や表現を極めたい気持ちが強く、さらなる研究・制作をするために大学院への進学を決めました。学部でご指導いただいた先生方とも継続的にコンタクトが取れつつ、学校の充実した図書や設備なども引き続き利用しながら有意義な研究ができるのが、非常に大きな利点だと思います。現在は、「自然の環境がもたらす“癒し”の感覚を金属素材で表現する」という学部の卒業制作で扱ったテーマを延長し、「人間の感じる“癒し”」について研究をしています。金属の表現をさらに探求していき、2年という短い期間を濃密なものにしていきたいです。将来は、学んだ知識と技術を生かしてものづくりに携わっていきたいと考えています。

(※1)現 デザイン・造形学科
(※2)現 ジュエリー・メタルデザインコース

鬼頭 ろか

修了生インタビュー

干場 美幸

干場 美幸さん
生活環境学研究科 生活環境学専攻(修士課程)修了
修士(生活環境学)取得

習得した表現力とアイデア力で
人を喜ばせ、世の中を楽しくする仕事をしていきたい。

文化学園大学造形学部建築・インテリア学科に在学中、インテリアパースを描いていく中で絵を描くことに興味を持つようになり、本大学院の生活造形学専修へ進学を決めました。
大学院では「amour(:フランス語で愛)―女性をモチーフにしたイラストレーションと、その展開―」をテーマに、ただキャンバスに絵を描くのではなく、ガラスや布に描いたり、ボディーペイントや言葉での表現など、さまざまな表現を追求しました。本大学院では、自分の制作(研究)だけに留まらず、幅広い知識を学べるカリキュラムが充実しており、視野も制作活動も幅が広がる充実した環境でした。学外で行った修了制作展示ではたくさんの方に好評を得ることが出来て、とても嬉しかったです。

大学院在学中から「人を喜ばせ、世の中を楽しくする仕事をしていきたい」と思うようになり、クリエイターのプロデュース会社、PR会社を経て、現在は憧れていたアパレルブランドで働いています。大学院で学んだ、自分の考えを表現することや、アイデアを生み出す力は、どの仕事にも繋がる強みだと実感しています。仕事の傍ら、変わらず絵も描き続けているので、将来は海外で展示をすることが今の目標です。

干場 美幸
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