「建築新人戦」で堂々の2位。全国から2 年生は一人だけの快挙



  • 奥村:今年の夏休みはコンペに向けて相当頑張っていましたね。



  • 小林:前期に制作した住宅設計の作品を、ひたすらブラッシュアップしていました。「この課題、コンペに出せるよ」って、先生に教えてもらったんですよね。



  • 奥村:みごと優秀新人賞、おめでとう。「建築新人戦」は全国の建築系学生が対象で、1,000人くらいのエントリーからまず100選に入るだけでも、その都道府県の1番か2番くらいの評価になるんですよね。全体で2位というのは、すごいことです。しかも、入賞者の中で2年生での受賞はただ一人。



  • 小林:私も100 選の時点でびっくりしていたんですけど。さらに審査会場で16選、8選と絞られて、準備をしていないまま壇上でプレゼンすることに(笑)。もう全然、実感が湧きませんでした。



  • 奥村:コンペ用にブラッシュアップする前から、学内の住宅課題では断トツで目立っていましたよ。建築に対する考えや家に対する想いとか、作業量や密度に関しても、ほかの作品とは一線を画していました。



  • 小林:ありがとうございます。「いきるいえ」という作品名で、家に意味を与えて居心地を創造しながら、住まい手が家と共に呼吸をして育っていくというコンセプトでした。



  • 奥村:建築の現象学的なアプローチで、初学者とは思えない着想だと思います。そもそも、建築に興味を持ったきっかけは?



  • 小林:もともと絵を描くことや工作が好きで、何か役に立つ造形がしたいと思っていました。世界史が好きだったので世界遺産検定の勉強をしていたら、建築物がたくさん出てきて。それで、「建築っていいな。役に立つし、長年人に愛されるし」と思うようになりました。



  • 奥村:「いきるいえ」には、その想いも反映されている気がしますね。指導内容を素直に受け入れて常にブラッシュアップを続け てきたおかげで、精度がどんどん上がっていった点が素晴らしいです。



  • 小林:正直、1年の頃は「これやっても意味ないじゃん」と思っていた授業や課題もあったんです。でも、後々考えたら「あの時やっ てたからいまこれができるんだ」っていうことがあって。それで、いまできることは全力でやろうと思うようになりました。



  • 奥村:早いうちに気づけていて素晴らしい。卒業間際に気づく人も多いですから(笑)。



  • 小林:気づきと言えば、建築材料の授業なんですけど、ある建築物の解説で、そのデザインの理由と材料が結びついた瞬間から俄然、興味が湧いてきたんです。「建築って材料が直接デザインに生かされているんだ、だから学ぶんだ!」って。



  • 奥村:日々、じっくりと考えながら取り組んでいる姿勢が伝わってきますね。最近の授業はどうですか。



  • 小林:グループ課題は少し苦戦しました。



  • 奥村:首都圏にある名建築を分析して、協力して図面や模型をつくる課題でしたね。この課題には、建築業界の縮図的な経験をしてもらう狙いもあります。大勢の人が集まって建築ができ上がっていくプロセスを学ぶ、実務を想定した練習のような。



  • 小林:一人でやるときは細部にまでこだわれますが、グループで作業を進めるときは、仲間とどのように関わればいいのかなとか、考 えないといけないことが多かったです。



  • 奥村:実社会に出ると、いろんな人と関わりながら調整していかないといけないからね。そこも含めて、学んでいってもらいたいなと 思っています。




  • 「いきるいえ」は新人戦受賞の後、関東・首都圏エリア対象の「建築学縁祭~Rookie 選~」でも優秀賞(2位)を受賞した。

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    BUNKA ならではの環境だから、刺激がもらえる



  • 奥村:3年からのコースは決めたの?



  • 小林:建築デザインコースです。でも、グラフィックとかそのほかのデザインにも興味があるので、将来どの道に進むかはまだ決めていません。



  • 奥村:建築って多様な視点も職種もあって、学んでいく中でいろんなスキルも身についてしまうので、そういった意味の幅の広さで悩む人は、実は多いんじゃないかな。入学したときは「インテリアデザイナーになりたい」「建築家になりたい」って言う人が多いけど。



  • 小林:私もそう言ってました。



  • 奥村:いろんな体験を積むことで面白いアイデアが生まれやすくなりますから、それによって表現の幅が広がると思いますよ。



  • 小林:ここがファッションの学校であることにも意味がある気がします。建築も服も共通する部分が多いし、分けて考えなくていいのがBUNKAっぽいじゃないですか?



  • 奥村:身の回りの物に対するこだわりや、作品のディテールへの追求とか。そういう意味で、うちの学科の学生の発想は少なからずこの環境に刺激をもらっているんじゃないかな。



  • 小林:そう思います。設計課題だって、大きな模型がバーン!じゃなくて、細部にこそ凝る人の多さ(笑)。私、ファッションの課題は 1/1スケールで細部までつくり込めていいな、と思っていて。



  • 奥村:建築の授業で現物を1/1ではつくれないからね(笑)。



  • 小林:いつか、自分のデザインで1/1の建物がつくれたら嬉しいです。




  • 2年次後期の課題のひとつ、小規模公共施設の設計。
    公共空間に必要な知識が学べると同時に、CADを使った設計のプロセスが身についた。









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    1・2年次科目 Pick Up

    空間デザイン実習B(空間表現/パース・模型)

    インテリア空間のデザインの発想法や言葉、かたち、色彩、素材による空間のイメージづくりの基礎を学びます。(1年)



    空間デザイン実習E(構造基礎2・建築家作品分析)

    建築家の作品分析を通して空間構成の形式やデザインの考え方、それを実現するためのデザイン手法について学びます。(2 年)