在学生を紹介
デザイン・造形学科 4年
東京都立瑞穂農芸高等学校 出身絵を描くことを続けながら、広い視野でデザインの勉強ができる
幼い頃から絵を描くことが大好きでしたが、専門的に学ぼうとまでは考えていませんでした。しかし、高校に服飾のクラスがあったことからBUNKAを知り、デザインや美術を幅広く学べるデザイン・造形学科のカリキュラムに興味を持つように。絵を描くことを続けながら、広い視野でデザインの勉強ができると思いました。
学んでいくうちに映像に興味を持つようになったので、メディア映像クリエイションコースを選びました。自分の絵でボカロ(ボーカロイド:音声合成技術)のMVをつくりたいと思っていたことも理由のひとつです。
授業を受けるうちにカメラに興味を持つようになりましたが、卒業研究では何を制作するか悩んでいました。アニメーションも描きたいし、ボカロのMVをつくりたい夢も変わらずにあり…。イラストは自分自身でも描き続けることができるので、「今しかできないことにしよう!」と実写映像に挑戦しました。その分、アルバイトでは動画編集に携わったり、TikTokerのMVを手がけたりと授業外でも個人で制作を続けた結果、就職にも結びつきました。(映像制作会社内定)
印象に残っている課題は、4年次の『企画から編集までを1時間で終わらせる』というグループ制作です。小道具の用意、時間配分、カメラのセッティング、場所の移動…いつもの3倍くらいのスピードで時間が過ぎていくのを感じたハードな課題でしたが、この経験のおかげで撮影は時間が命だということを学びました。
4年間の制作課題から
平面基礎A
デッサンには自信があったのですが、思いのほか着彩が難しくて苦戦。
「色をつける」という行為に対して、初めて真剣に向き合った課題です。
写真・映像表現演習
60 秒の予告動画をグループで制作する課題。初めて映像を撮る楽しさを知った課題です。
私の卒業研究
『蝉時雨に傘をさす。』
脚本から編集まで、全ての作業を自らが手がけた映画作品。知らぬ間に互いを「悪意のない悪意」で染め合っていく、そんな人間の残酷さを映像で表しながらも、悪を悪と見せないための表現方法を探った。この作品は、三人の視点を通して三つのストーリーが展開される。『星の王子さま』と『モモ』の本、そしてカメラがそれぞれの物語を紡いでいく。自覚のない悪意がどれだけ人を傷つけることになるかを知らない、そんな三人の幼い過ちの物語。
(取材:2024年3月)