近年、建築史の研究分野では、その建築がいつどうやって作られたのかだけでなく、その後存在していた年月の間にどんな使われ方や変化を遂げててきたのかにも注目されています。良い建築を作るには、名建築を訪ねて、素材に触れたり音や光を感じる体験が重要です。そしてその歴史を知ることで、より深く理解ができるでしょう。建築史には新しい建築を作るための知見を得る学問という側面がありますが、同時に、建築を使う人々が日々の暮らしをより味わい深いものにする学問でもあるのです。
時代とともに変化するファッションは、社会を映す鏡とも言われます。ファッションについて勉強すると、様々な分野で役立つ知識とセンスを養うことができます。うまく活用すれば互いをより円滑に理解できるファッションは、ある意味コミュニケーションとほぼイコールな存在と考えてもいいでしょう。そもそもファッションは、政治、経済、文化、歴史など社会のあらゆる場面に密接に関わっています。ファッションを学ぶことは、人間と社会のあり方そのものについて理解するための大きなヒントにもなるでしょう。
デザインには2つの要素があります。1つは技術的な要素、もう1つは感性です。機能的、理論的なだけのデザインなら単にコンピュータで最適解を求めて設計すれば終わりです。しかし、それではココロに響くクリエイティブなデザインにはなりません。アイデアを引き出すきっかけとなるのが、日々の生活での「違和感」。居心地が悪い、使いにくい、嫌い、といった違和感に対して、どこが気になるのかじっくり向かい合い、感じることが新たな発想を生み出すきっかけとなります。