教員紹介

種田 元晴

  • TANEDA, Motoharu

    職位:准教授 (Associate Professor)

    • 造形学部 建築・インテリア学科 Faculty of Art and Design / Department of Architecture and Interior
    • 大学院 生活環境学研究科(修士課程) Graduate School of Fashion and Living Environment Studies (Master's Program)
  • website

プロフィール

法政大学工学部建築学科卒業(2005)。種田建築研究所入所(2010)。法政大学大学院工学研究科博士後期課程修了(2012)。博士(工学)。一級建築士。東洋大学ライフデザイン学部人間環境デザイン学科助手、法政大学・東洋大学・桜美林大学・日本大学・日本工学院八王子専門学校等の非常勤講師を経て、2019年より本学専任教員。専門分野は建築史・意匠、図形科学。日本建築学会情報システム技術委員会設計・生産の情報化小委員会「建築情報学技術研究WG」幹事、建築討論委員会「戦後建築史小委員会」主査、関東支部建築歴史・意匠専門研究委員会委員。日本図学会編集副委員長。

 

学位

博士(工学)

業績 (主要著作・論文・作品など)

〈著書〉
  • 『立原道造の夢みた建築』(単著)鹿島出版会, 2016
  • 『日本の図書館建築 ―建築からプロジェクトへ』(分担執筆)勉誠出版, 2021
  • 『建築のカタチ―3Dモデリングで学ぶ建築の構成と図面表現』(共著)丸善, 2020
  • 『世界建築史15講』(分担執筆)彰国社, 2019
  • 『「建築」という生き方』(編・共著)南風舎, 2018
〈論文〉(審査付/第一著者のもの)
    • 立原道造を端緒とする建築家の住宅図面に表現された田園的建築観に関する研究, 法政大学博士学位請求論文, 2012.3
    • 立原道造「或る果実店」設計案に表現された現実性と物語性, 日本建築学会計画系論文集803号, pp.264-274, 2023.01
    • 坂本鹿名夫による円形建築の概算直径に基づく年別の型, 種田元晴, 図学研究(日本図学会)165号, pp.37-42,2021.3
    • 文化服装学院円型校舎の形態構成と空間構造に関する研究,種田元晴, 文化学園大学・文化学園大学短期大学部紀要第51集, pp.31-40, 2020.1
    • 立原道造「無題[浅間山麓の小学校]鳥瞰図」の構図について ―立原道造の田園的建築観に関する研究, 種田元晴, 日本建築学会計画系論文集715号, pp.2141-2147, 2015.9
    • 建築家・立原道造の描く外観透視図に表現された田園的建築観, 種田元晴・安藤直見, 日本建築学会計画系論文集670号, pp.2281-2289, 2011.12
    • 日本の住宅平面図における介在外部空間 ―建築図面情報の抽出による空間解析手法, 種田元晴・安藤直見, 図学研究134号, pp.21-30, 2011.12
    • THE PLANE FORMS OF JAPANESE DEPARTMENT STORES – A STUDY ON THE VARIETY OF FORMS OF BUILDINGS, Motoharu TANEDA, Mitsusato UCHIDA, Naomi ANDO, Proceedings of The 14th International Conference on Geometry and Graphics,  2010.8
〈学会発表(審査無/代表的なもの)
  • 建築家・立原道造が椅子に穿った十字穴の意味, 種田元晴, 2022年度日本建築学会大会学術講演梗概集, 建築歴史・意匠, pp.9-10, 2022.9
  • ヘルムート・ヤコビイの建築透視図表現に関する研究, 種田元晴・浅古陽介, 2021年度日本図学会大会学術講演論文集, pp.71-76, 2021.11
  • 立原道造の浅間山と丹下健三の富士山 ―葛飾北斎からの影響をめぐって, 種田元晴, 2019年度日本図学会春季大会学術講演論文集, pp.39-44, 2019.5
  • 大江宏「大串邸」にみる立原道造「ヒアシンスハウス」の影響 ―大江宏の住宅作品に関する研究, 種田元晴・石井翔大, 2018年度日本建築学会大会学術講演梗概集, 建築歴史・意匠, pp.213-214, 2018.9
  • 建築家・大江宏による「ウォーナー博士像覆堂」の形態構成について, 種田元晴・石井翔大, 2017年度日本図学会秋季大会学術講演論文集, pp.43-48, 2017.12
  • 固有景観に着目した映画の都市発信効果, 種田元晴, 2013年度日本図学会春季大会学術講演論文集, pp.119-124, 2013.5
  • 映画に描かれた住空間のイメージ記述に関する研究, 種田元晴・安藤直見, 2012 年度日本図学会春季大会学術講演論文集, pp.69-74, 2012.5
〈作品〉
(代表的なもの)
  • 「空中屋内庭園のある部屋」(住戸リノベーション), 2023
  • 「個室は大吟醸の夢をみる」(集合住宅計画案,「ハモニカ横丁にあつまる建築家」展出品), 2018
  • 「招運香」パッケージデザイン, 2016
  • 「くらしのキャンバス」(住戸リノベーション), 2014
  • 似顔絵作品(「法匠展」に毎年出品), 2006~
〈受賞〉
  • 日本図学会優秀研究発表賞2010, 2018, 2020
  • 日本建築学会奨励賞2017
  • 日本図学会研究奨励賞2010
〈雑誌記事〉
(代表的なもの)
  • 初心を継ぐ/接ぐ住まい ―奥村まこと設計「川井邸」訪問記, 建築ジャーナル1339号, pp.20-23(企業組合建築ジャーナル), 2023.2
  • 夢幻に満ちた無限の小空間―立原道造のヒアシンスハウス, 建築ジャーナル1330号, pp.28-33(企業組合建築ジャーナル), 2022.5
  • 戦後をオーラルヒストリーで掘り起こす「戦後と建築」|web連携 建築討論Annex, 種田元晴, 建築雑誌1759号,p.48(日本建築学会), 2022.3
  • 立原道造が愛した浅間山麓で「田園的建築観」を想う|特集 建築のまちを旅する08 信濃追分・軽井沢, 種田元晴(ナビゲーター), LIXIL eye vol.20, pp.6-9(LIXIL), 2019.10
  • 1973「プーライエ」鯨井勇自邸―こぼしさまの住む小山|居住の夢・戦後住宅 クロニクル 年代記[21], 種田元晴, 建築ジャーナル1295号, pp.38-43(企業組合建築ジャーナル), 2019.10
  • まちをおおらかに酔わせる『ハモニカ横丁』の魔力|特集 ぼくらの再開発, 種田元晴, 建築ジャーナル1294号, pp.20-21(企業組合建築ジャーナル), 2019.9
  • 建築CAD黎明期の野心と苦心を聞く|連載 学会発 第16回, 種田元晴, 建築雑誌1724号, p.44(日本建築学会), 2019.5

研究テーマ

昭和の時代の建築(=私たちが暮らしている生活環境の土台)をつくりあげた人びとの想いにせまり、これを語り継ぐ活動に取り組んでいます。とくに戦前の詩人・建築家の立原道造の描いた建築図に注目しています。

研究内容

私たちの生活環境(とくに東京)は、空襲ですべてを失った先人たちの都市を再興しようと傾けた情熱のおかげで、不自由のない規模にまで満たされました。もはや飽和状態といっていいでしょう。しかし、これからの社会に求められる建築は、巨大な施設をどんどんつくって都市化を加速させることだけではないと考えています。

ところで、立原道造の描いた建築スケッチには、自然が多く描かれています。建築の図なのに、ほとんど風景画といっていいものもあります。そこには、「もともとそこにあったものを大事にする姿勢」や、「ありのままの自然を愛でる感性」がみてとれます。まさに、「サステイナブル」(持続可能性)がうたわれ、「リノベーション」(既存改修)が盛んな今日の建築のあり方を予言していたかのような、そんなスケッチなのです。

先人の知恵に学びつつ、これからの建築のあるべき姿を模索していきたいと思っております。

所属学会

日本建築学会、日本図学会、建築史学会、日本建築設計学会、四季派学会

大学院の指導について

【修士課程】
    指導可能な分野

  • 昭和期日本の建築家の空間表現と設計思想に関する研究
  • 建築デザインにおけるコンピュータ利用の変遷に関する研究
  • 映画に投影された建築・都市空間に関する研究

ギャラリー

  • 「招運香」パッケージデザイン(2016)

  • 単著『立原道造の夢みた建築』(2016)

  • 空中屋内庭園のある部屋(マンション改修)(2023)