客室乗務員として、国内線のほか月に3回ほど国際線に乗務しています。ロサンゼルスやジャカルタ、フランクフルトなど行き先は様々です。常に新鮮な気持ちで仕事に臨んでいます。同期入社には帰国子女や留学経験のある人も多く、職場はごく自然に英語を使う環境です。私自身は留学こそしませんでしたが、大学の勉強だけで業務に使える英語力を身につけることができたのは、英語4技能をそれぞれ専門の先生から学べたこと、語学系のゼミでマンツーマンの指導をしていいただいたことが大きかったと思います。
客室乗務員としての進路を考え始めたのは大学3年次の終わり頃でした。既に就職活動は本格化している時期だったのですが、元客室乗務員の先生の授業を受けているうちに少しずつ興味が湧いてきて、思い切って挑戦することに。それからは、エアライン業界に精通した先生に面接の練習をしていただいたり、英語で作成したレジュメをネイティブスピーカーの先生に見ていただいたりと、多くの先生方にサポートしていただきました。そのおかげで、エアラインスクールに通うことなく採用試験をパスすることができました。
私がBUNKAの4年間で学んだことはどれも興味深く、たくさんのことを覚えています。特に、3年生のときに「プロジェクトセミナー」で取り組んだことは、客室乗務員の仕事に生きているのを実感します。それは、観光という視点である地域を盛り上げるプランの立案でした。それまでの私の「観光」と言えば、自分が観光地に行って楽しむ側、受け身の姿勢でしたから、そのプロジェクトで初めて受け入れる側に立ち、どうしたら喜んでもらえるか、いつもとは反対の立場に立つことを求められました。おかげで、「観光地」には名所だけではなく、来てくれる人を思いやるホスピタリティの心が必要ということや、訪れる側と迎える側、互いに様々な価値観が存在することにも気付かされました。
留学生の多い国際文化・観光学科の教室は、小さな国際交流の場でした。様々な文化やバックグランドの人たちが集まっているので、ときには仲間内で衝突が起きることもありました。そんな中、常に私が心がけていたのはどんなときも平和な気持ちでいること。それは、お客さまの安全を守るという、今の仕事にも繋がっています。
国際線でサポートをさせていただくお客さまの国籍や価値観は実に多様で、機内はまさに世界の縮図です。会社のフロントラインに立って社会と繋がっている私たちは、マナーはもちろんのこと、責任ある行動が求められます。自身の置かれている立場を意識し、誰もが平穏に、そして安心して過ごせる環境づくりに努めて、これからも仕事をしていきたいと思っています。
お客さまのリラックス時間と自分自身のやりがいのために。
機内でのシートベルトの装着や危険物がないかなどの安全確認も、保安要員としての私たちの仕事です。常に緊張感のある現場ですが、お客さまがリラックスして過ごすことができ、「ありがとう」という感謝の言葉をかけていただくことに喜びややりがいを感じます。ちなみに、私のリラックスタイムはフライトの合間に現地の観光地などを訪れた時です。写真はフライトで立ち寄った、世界遺産のシドニー・オペラハウス。