- 被服環境学専攻
(博士後期課程) - 被服学専攻
(博士前期課程) - 生活環境学専攻
(修士課程)
被服環境学専攻(博士後期課程)
人間を取り巻く最も身近な環境として、また、人間を包み表現し、人間の社会的・文化的環境を形成する重要な要因として服装を捉え、博士後期課程では、被服環境学というカテゴリーで、服装学研究を展開します。博士後期課程のシステムは、服装造形論、被服管理論、被服素材論、服装機能論、服装社会論、服装文化論、ファッションビジネス経営論、ファッション文化・芸術論を柱にしており、これらは博士前期課程の延長線上にあるばかりではなく、より総合的な研究の方法を画定し、新しい研究領域や課題の体系化をめざしています。現在、学位論文の審査を経て、博士号を得た修了生が国内外の教育・研究分野で活躍しています。
修了要件
本大学院の博士後期課程に3年以上在学し所定の科目について10単位以上を修得し、かつ、必要な研究指導を受け博士論文の審査及び最終試験に合格した者を、博士後期課程の修了者とする。
専攻講座
服装造形論
人間の生活環境と密接に結びつきながら、時代とともに変化しているファッションデザイン。その本質を捉え、ファッションデザインから、その視覚伝達、服装造形までの一貫した工程を包括的に学修・研究し、国内外の研究・教育分野で活躍できるファッションデザインの専門家の育成、また産業界に貢献できる社会性の高い人材の育成を目指します。ファッションデザイナーにおける独創的な造形美から日常生活におけるレイヤースタイリング、さらに時間軸、空間軸による意匠の多様性にまで切り口を広げ、課題の体系化を目指すとともに、グローバルに通用するファッションデザイナーの育成を支援します。
博士論文テーマ例
- 高齢女性の2次元・3次元計測に基づく体型把握とその上半身適合パターン設計への応用
- 自動設計プログラムの開発のためのプリーツスカートパターンに関する研究
- 2D・3D人体データを利用したスカートパターン設計に関する研究
- ローライズストレートスカートのパターン設計を中心に - - 明治以降の衣服製作教育における女子上半身用原型製図法の変遷
- 台湾における女性中高年者の衣料サイズ規格の試案及び衣服設計用ボディの設計製作
- 袖パターンの袖山部設計のための上肢形態特性と作図理論研究
- ボディの三次元データを用いた衣服パターン設計に関する基礎研究
被服管理論/被服素材論
最近の消費者が望む衣服の機能には、快適、健康、安全に加え、地球環境負荷の低減が求められています。これに応えるにはファッションテキスタイル素材の物理的・科学的性質および表面特性についての先端的な研究能力が必要となります。
博士後期課程では、博士前期課程で養った被服材料学および被服管理学の専門的な知識をもとに、テキスタイルに関わる物理的・科学的現象論を学び、高度化していく繊維の本質を学修します。また、繊維表面に注目して、テキスタイルの新しい機能表面の創成とその表面物性評価について高度な理解を進めます。
担当教員
博士論文テーマ例
(被服管理論)
- BCA法を用いた布帛上のタンパク質の直接定量に関する研究
- 染料溶液から高分子材料中のソフトセグメント内への染料分子の移動挙動に関する研究
- 体臭成分の繊維への収着挙動に及ぼす界面活性剤の影響に関する研究
- 布に対する超音波の洗浄メカニズムに関する研究
- スポーツウェアの伸縮性に及ぼす界面活性剤の影響に関する研究
- 光触媒反応による布からの油汚れの除去
(被服素材論)
- 無縫製ニットウェアの力学的性能と感性評価に関する基礎研究
- 摩耗布の傷み指標に関する基礎的研究
- 良・貧溶媒混合溶液処理による繊維収縮の基礎的研究とテキスタイル制作への応用
- 衣料品の色印象に及ぼす照明の影響に関する基礎的研究
- 透けるテキスタイルが重なった場合の色の視覚印象評価に関する研究
服装機能論
服装機能学は、服装の機能性を左右する要因を抽出し、その効果を定量的に評価するとともに、成果をアパレルの開発に反映させる方法論を確立しようとする領域です。乳児から高齢者にいたるさまざまな人間が着用する衣服、下着からアウターウェア、スリーピングウェア、スポーツウェア、ワーキングウェアまでそれぞれ目的と状況を異にして着用される各種アパレルの開発においては、快適性や機能性・健康性が重要なキーワードとなっています。本分野では、衣服の快適性・機能性を、着用する人間の形態・運動機能・温熱生理・感覚生理等に視座を置いて研究し、素材やデザインとの関係について把握することのできる教育研究者、高度専門技術者、企業ファッションデザイナー等の人材育成を目指しています。また、4つの人工気候室と人体動態計測室が完備され、心電計・筋電計・血流計・サーモグラフィ等を用いた人間の生理や心理・感性に関する研究、重心動揺測定・三次元動作分析・衣服圧計測による人間工学研究など、先端的な研究が推進され、多数の博士修了生が国内外で活躍しています。
担当教員
博士論文テーマ例
- 着心地評価への活用を目指した皮膚の振動および摩擦特性に関する研究
- 衣服内の衛生環境に及ぼす体毛の有無の影響
- ストレッチ性下衣における静的・動的衣服圧とその摩擦が皮膚表面微細三次元構造に及ぼす影響
- 夏季用男子ビジネスウェアの気候適応域
-クールビズ運動の現状と課題- - 高齢女性の歩行特性並びに靴の履用効果に関する動態力学的研究
- 下肢の局所圧迫が筋・皮膚血流動態及び心理反応に及ぼす影響
-圧利用のアパレル設計に向けた基礎研究-
服装社会論/服装文化論
服装社会学は、服装やファッション現象に関する社会科学的研究領域として位置付けています。衣服をまとわずには生活できない日常において、人が衣服を身にまとう意味はなにか、何のためか、何がそうさせているかなどの素朴な疑問を学際的に研究し、服装やファッション現象において一つではない答えを様々な角度から導き出そうとする、独創的な研究領域です。したがって、研究方法論においては、哲学、社会学、心理学、文化人類学、歴史学、経済学、文化論、産業論的視座を包括しながら、服装社会学として独立した学問領域を確立してきています。
これまで博士後期課程では、服装社会学の分析視角、人々が服を着る行為に対する社会学的解釈、服装の洋装化と時代的転換期との関連性、装いやおしゃれと美意識に関する研究など、服装やファッション現象を学問的に研究してきた実績があり、今後も有意義な研究が大いに期待されています。
担当教員
博士論文テーマ例
- 着装行動における「場所と場所性」 A Study of Place and Placeness in Clothing Behavior
- 服装社会学の分析視角 - ミクロ社会学的立場からの一試論 -
- ファッションの文化生産とグローバリゼーションの問題
- コム デ ギャルソンをめぐる言説・イメージの分析を通して - - 明治初期・中期日本における「洋装化」に関する一研究
- 社会と個人から見た外見の印象管理 - 女性における就職・職業のための服装による印象管理を中心に -
- 化粧に見られる美的価値基準の問題と解決策として化粧教育の提案
ファッションビジネス経営論
日常生活に欠かせないファッションは、ライフスタイルの多様化に伴い領域が広がると共に複雑になっています。本専攻では、学術的、客観的、学際的、論理的、実用的の5つをキーワードに、ファッションをビジネスとして研究します。具体的にはマーケティング理論に限らず学術的に幅広い理論に加え、データを使った客観的分析手法、マーケティング先進国の事例研究(ケーススタディ)のほか、実際に流通企業との共同研究など多角的かつ包括的な手法により、ファッション業界ならびに学会で活躍できるビジネスパーソン、研究者を輩出します。
博士論文テーマ例
- 日本のファッション産業における消費者行動の研究
- 衣料商品インターネットショッピングにおける消費者の知覚リスクと購買意図形成に関する実証研究
-日韓比較を中心に-
ファッション文化・芸術論
ファッションは、資本主義とモダニスムが生んだ近代の文化的産物であるとともに、誰もが毎日接する個性を表現するメディアであり、芸術を産業に応用したクリエイティブ産業です。この領域では、グローバル化に伴うジャポニスムからヴェール着用までのアイデンティティーと衣服といったテーマから見た問題、またメディア技術の進歩に伴うデザインから生産・流通・消費までの変化、環境汚染の問題などが指摘されています。
ファッション文化・芸術論では、これら近・現代ファッションとテキスタイルの歴史的展開を、芸術学やファッション史を中心に、人類学・民族学・社会学・言語学・博物館学等を参照しながら学際的に研究します。これまでの欧米中心の植民地主義的視点から脱却し、日本から国際的、学際的議論を提案するため、海外での学会発表や英語による学術論文執筆を奨励します。また、理論と実践を架橋するため、デザイナー等の制作経験者も歓迎します。
担当教員
博士論文テーマ例
- Making and Growing Washi Paper Clothes: A Framework for Interspecies Fashion Design in the Anthropocene
- グローバル化、エージェンシーとアール・ヌーヴォー:百貨店の発展、装飾芸術と染織トレンドの国際比較研究 (1880-1930)
被服学専攻(博士前期課程)
服装学の研究者の養成と、産業界で先端の技術や情報の開発にあたる専門家の育成を目的としています。教育課程は、服装学の細分化に対応して、アドバンストファッションデザイン・テキスタイルデザイン学・服装機能学・服装社会学・ファッションビジネス・ファッション文化、全授業を英語で行うグローバルファッションの全7専修で開講しています。広い視野と深い専門性を持ち、国際的に活躍のできるファッション領域のリーダー、その育成が本専攻のめざすところです。修士(被服学)の学位を取得した後、より高度な研究をめざす学生には、博士後期課程への進学も用意されています。
修了要件
本大学院の博士前期課程に2年以上在学し所定の科目について30単位以上を修得し、かつ、必要な研究指導を受け修士論文又は修了作品の審査及び最終試験に合格した者を、博士前期課程の修了者とする。
専修
アドバンストファッションデザイン専修
人間の生活環境と密接に結びつきながら、時代とともに変化しているファッションデザイン。本専修では、その本質を捉え、ファッションデザインから、その視覚伝達、服装造形までの一貫した工程を包括的に学修・研究し、国内外の研究・教育分野で活躍できるファッションデザインの専門家の育成、また産業界に貢献できる社会性の高い人材の育成を目指します。世界的に活躍するファッションデザイナーを迎え、非日常に見られる独創的な造形美から日常生活におけるレイヤースタイリング、さらに時間軸、空間軸による意匠の多様性にまで切り口を広げ、課題の体系化を目指すとともに、グローバルに通用するファッションデザイナーの育成を支援します。
担当教員
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研究指導教授 高村 是州 プロフィールへ
高村 是州 TAKAMURA,Zesyu プロフィールへ >
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研究指導教授 砂長谷 由香 プロフィールへ
砂長谷 由香 SUNAHASE,Yuka プロフィールへ >
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特任教授 田山 淳朗
田山 淳朗 TAYAMA,Atsuro
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特任教授 小篠 ゆま
小篠 ゆま KOSHINO,Yuma
修士論文テーマ例
- 動的な装飾をモチーフにしたファッションデザインの研究
- オートクチュール仕立てによる舞台衣裳の構造 - ニナ・リッチのチュールレースのイヴニングドレス -
- 日本のポップカルチャーからデザイン発想するファッションブランドの提案 -アニメ・漫画・ゲームから-
- 視覚イメージ伝達のためのイラストレーション - 持続可能なファッションデザインの視点から -
- 日中における服飾制度の比較
- サイバーパンクをモチーフにしたファッションピクチャーブックの制作
- 1880 年頃の授乳⽤コルセットの構造と特徴について
- オリジナルコルセットとの⽐較とレプリカ製作を通しての分析 - - 「Autumn Winter 1988-1989 プレタポルテコレクション ティエリー・ミュグレー作品」のパターンと構造について
テキスタイルデザイン学専修
多様なファッションの展開において、テキスタイルデザインは重要な要素となります。テキスタイルデザインを構想・企画するには被服材料学および被服整理学を理解し、テキスタイルの素材の物理的・化学的特性、組織構造、表面特性の知識を駆使して、利用目的に適合させることが求められます。ファッションテキスタイル分野は、テキスタイルデザインの基礎をなす学問分野で構成され、被服材料学と被服整理学を2本の柱とし、カリキュラムを構成しています。
本専修では、テキスタイルの特性の基礎となる繊維、糸、布の構造と物性および性能を理解し、テキスタイルが人の感性に与える影響、また快適な衣生活を送るための洗浄、染色を繊維表面の特性から理解して学修します。これらが関わる理論と方法論を、講義、実験実習、演習を通して、理論と実際の両面から体系的に体得します。
担当教員
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研究指導教授 米山 雄二 プロフィールへ
米山 雄二 YONEYAMA,Yuji プロフィールへ >
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研究指導准教授 柚本 玲
柚本 玲 YUMOTO,Lei プロフィールへ >
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研究指導准教授 小林 未佳
小林 未佳 KOBAYASHI, Mika プロフィールへ >
修士論文テーマ例
- 弾性着衣に対する洗濯および乾燥条件の影響
- 高硬度洗浄における再汚染現象について
- 洗濯による絹布の表面特性変化とそのメカニズム
- 水溶性有機物添加物を含む非イオン界面活性剤溶液の洗浄メカニズム
- 絹布の表面特性に及ぼす洗濯の影響
- アクリル編地の構造的特徴に対する編成条件の検討
- ウールニット地における毛玉発生のメカニズム
- 布の耐久性の非破壊評価に関する基礎的研究
服装機能学専修
服装機能学は、服装の機能性を左右する要因を抽出し、その効果を定量的に評価するとともに、成果をアパレルの開発に反映させる方法論を確立しようとする領域です。乳児から高齢者にいたるさまざまな人間が着用する衣服、下着からアウターウェア、スリーピングウェア、スポーツウェア、ワーキングウェアまでそれぞれの目的と状況を異にして着用される各種アパレルの開発においては、快適性や機能性・健康性が重要なキーワードとなっています。本専修では、衣服の快適性・機能性を、着用する人間の形態・運動機能・温熱生理・感覚生理等に視座を置いて研究し、素材やデザインとの関係について把握することのできる教育研究者、高度専門技術者、企業ファッションデザイナー等の人材育成を目指しています。また、4つの人工気候室と人体動態計測室が完備され、ポリグラフィー・サーモグラフィ等を用いた人間の感覚や心理・感性に関する研究、重心動揺測定・三次元動作分析・衣服圧計測による人間工学研究など先端的な研究が推進され、多数の修士修了生が国内外で活躍しています。
担当教員
修士論文テーマ例
- 衣服と皮膚の接触に関する研究 - 微圧計測による体幹部接触分布の検討 -
- 衣服着用による皮膚障害実態調査と下肢への衣素材摩擦が皮膚表面形状に及ぼす影響
- ワーキングウェアの快適性・機能性研究 - 鳶職の下衣に着目して -
- 和服着装時の歩行特性
- ムスリム衣装の生体負担と温熱的快適性
- 介護用品の快適性研究-防水シーツの熱水分特性に着目して—
- レッグファッションの審美性評価 - 等身映像による一対比較法及びアイマークレコーダーを用いて -
- 体幹部への圧迫が姿勢と動作に及ぼす影響
服装社会・文化専修
服装社会学は、服装やファッション現象に関する社会科学的研究領域として位置付けています。衣服をまとわずには生活できない日常において、人が衣服を身にまとう意味はなにか、何のためか、何がそうさせているかなどの素朴な疑問を学際的に研究し、服装やファッション現象において一つではない答えを様々な角度から導き出そうとする、独創的な研究領域です。したがって、研究方法論においては、哲学、社会学、心理学、文化人類学、歴史学、経済学、文化論、産業論的視座を包括しながら、服装社会学として独立した学問領域を確立してきています。
博士前期課程においては、とりわけ、ファッション現象に対する実態を調査し、その社会的または文化的背景や要因分析に関する研究を展開しています。これらは、さらなる学問的研究への前進として、または、多くの企業に求められる社会や市場の動向把握に対して社会学的な分析力を身につけ、様々な企業へ就職後のステップに活かすための前進として、大変活発な研究が行われています。
担当教員
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研究指導教授 申 恩泳 プロフィールへ
申 恩泳 SHIN,Eun-Young プロフィールへ >
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研究指導教授 田中 里尚 プロフィールへ
田中 里尚 TANAKA,Norinao プロフィールへ >
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研究指導准教授 岡林 誠士 プロフィールへ
岡林 誠士 OKABAYASHI,Satoshi プロフィールへ >
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研究指導准教授 工藤 雅人
工藤 雅人 KUDO,Masato プロフィールへ >
修士論文テーマ例
- 御服にみる明治天皇像の形式 -「正服」から「御軍服」への変化を中心に-
- アバターの装飾行為を通してみる中国人ゲーマーのファッション意識
- 現代中国人女性の着装規範意識に関する研究
- 服装を媒体とした外見操作とセルフ・エスティーム -日本と韓国を中心に-
- 中国の環境問題と衣環境に関する研究 -消費者の意識を中心に-
- 中国人のコピー商品に対する消費観念
- 北京のストリートファッションに関する一考察 -三大ファッションストリートを中心に-
- バーバラ・カリンスカとクリスチャン・ラクロワのチュチュにみる「Jewels」と「Joyeaux」
-アブストラクト・バレエにおけるチュチュとは- - 「琳派」が明治末期・大正時代のきもの文様に与えた影響について
-百貨店PR誌の比較を中心に-
ファッションビジネス専修
ファッションビジネスは現在、様々な課題と論点を抱えています。それは単なる環境保護や資源循環の問題にとどまらず、近代資本主義における経済としてのプロダクトサイクルをどうとらえ、これをビジネスとしていかに再構築するか、という歴史的な問いを含んでいます。本専修は、マネジメント(経営学)とマーケティングを基礎にビジネスとしてのファッションを捉え、新たな産業原理を構築するための研究を行います。各自の問題意識をベースに、文献研究・情報探索・フィールドワークを含めた幅広い手法を用いて研究成果を可視化することで、研究者および実務家として活躍できる人材の輩出を目指します。
担当教員
修士論文テーマ例
- アパレル店舗におけるVMDが消費者の購買体験に対する影響 -中国人女性消費者の事例研究-
- 衣料ショッピング性向による購買属性分析 -首都圏の日本人を中心に-
- 上海におけるビームスとTriple-Majorのマーケティング戦略の比較 -実店舗の顧客におけるアンケート調査を中心に-
グローバルファッション専修<英語プログラム>
Global Fashion Concentration<English-Language program>
グローバルファッション専修では、英語を使用言語として、アートとデザインの観点からファッション研究と制作を行います。理論と実践の架橋を目指し、歴史や理論を探究して修士論文を執筆し、その社会的応用・実践としてコレクションや展覧会、ソーシャルメディア等を企画・制作します。
本専修では、日本文化とファッションに関連する一連の学際的な科目を提供しています。学生は、ファッションに特化した図書館や世界レベルの服飾博物館、そして制作のための様々な技術に特化した施設を各自の研究に活用することができます。社会との連携を重視し2017-2018年度には、学生のデザインをZARAが制作するコラボレーションプロジェクト「VIEW.S」を企画、コレクションZARA × BUNKAは世界規模で販売されました。
本専修は、パリにある高名なデザイン学校である国立高等装飾美術学校(ENSAD)とのダブルディグリープログラムを有します。このプログラム修了生は、2年半で両校の学位を取得でき、ENSAD修了ショーでコレクションを発表することができます。
本専修は、集中的なプログラムです。高い創造力と技術に加えて、強いモチベーション、集中力と忍耐が求められます。優秀な成績を修めた修了生は、ファッション業界のデザイン、コミュニケーション、キュレーション、研究などの領域で国際的に活躍のチャンスがあるでしょう。
The Global Fashion Concentration(GFC)was founded for students who wish to gain their MA in fashion and textile studies in English. It aims to bridge theory and practice, through the writing of a master thesis based on historical and theoretical research, and through the development and realisation of projects such as a collection, an exhibition, social media, etc.
This concentration offers students a series of interdisciplinary subjects related to fashion and Japanese culture.
Students will have access to BUNKA’s celebrated fashion library and fashion museum and facilities specialized in different techniques for making, research and inspiration. We focus on collaboration with society, as we did in 2017-2018 with ZARA, allowing our GFC students to design for the VIEW.S ZARA x BUNKA line, which was sold world-wide.
The GFC program has also established a double degree program with the Parisian design school École nationale supérieure des Arts Décoratifs (ENSAD). Students enrolled in this two-and-a-half-year program will obtain a degree from both Bunka Gakuen University and ENSAD, and will have the opportunity to present at the ENSAD final collection show and exhibition in Paris.
The GFC is a concentrated program: Excellence in creation and skill as well as strong motivation, commitment and patience will be required. Successful graduates will become global players in all areas and levels of the fashion industry, including design, communication, curation, and academia.
担当教員 Instructor
グローバルファッション専修は他の専修と出願手続が異なりますので、詳細は入試情報(English)をご確認ください。
For the Global Fashion Concentration (English-Language Program), the application procedures are different from other concentrations. Please confirm the details concerning admissions requirements on the admissions information in English.
お問合せ(Inquiry):nyushi@bunka.ac.jp
As reference, the syllabus and instructors for 2024 would be confirmed in the following PDF-format.
修士論文テーマ例 Examples of Master's thesis theme
- Haider Ackermann Research on Multiculturalism Expressed Through his Fashion Design Practice
- Blue Hands Blue Hearts: Meaning-Making at a Japanese Indigo Textiles Workshop
- Representing Indigenous Culture in Contemporary Fashion: A Case Study of Ainu Culture in Japan
- Art Nouveau in Japan: On the Modernization of Crafts and Traditional Dress through Cultural Hybridization
- Across Time and Interpretations Mapping the Avant-garde in the Future of Fashion
- Superflat Fashion Articulating a New Aesthetic Paradigm
- Fashion Photography and the Absent Body
- Understanding Niche Fashion Brands Through the Post-Contemporary Lens
- Fashioning Loanwords: Sociolinguistic Trends in Clothing Vocabulary in So-En magazine, 1964, 1989 and 2014
【グローバルファッション専修(英語プログラム)】
パリ高等装飾美術学校とのダブルディグリーについて
文化学園大学は、2016年9月からパリにある国立高等装飾美術学校(École nationale supérieure des Arts Décoratifs, ENSAD)との間でダブルディグリープログラムを開始しました。ENSADは、フランスで最も権威あるグランゼコールの一つで、デザイン領域では最高峰の教育機関です。1767年にフランス国王ルイ15世によって設立認可され、芸術に関わる産業を支える人材を育成するため、芸術、科学、技術を総合的に教授・研究してきました。パリ・オペラ座の建築家シャルル・ガルニエ、画家のアンリ・マティスが学んだ学校として知られています。現在は、ファッションデザイン、テキスタイル・素材デザイン、インテリア・建築デザイン、空間アート、アニメーション、グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、プリントイメージ、写真・映像、舞台美術の10の専攻を有し、優秀なデザイナー、アーティスト、アートディレクターを輩出しています。企業研修を必修としており、ファッションデザイン科の主な研修先には、LVMH、Kering、リシュモン・グループが含まれています。
本プログラムが対象とするのは、文化学園大学大学院の生活環境学研究科被服学専攻(博士前期課程)グローバルファッション専修に在学し、修了制作としてコレクションの作成を予定する学生、およびENSADの4年次、5年次に在学し、テキスタイル・素材デザイン、ファッションデザインを専攻する学生です。毎年5月に各校から2名までの学生が選抜されます。
英語を使用言語とし、前半を東京の文化学園大学で、後半をパリのENSADで学修し、必要とされる単位を取得すれば、2年半で両校の学位・修了資格を獲得する事ができるという内容です。最終コレクションは、ENSADの修了ショー・展覧会で発表します。
このダブルディグリー制度は、グローバルに活躍したい大学院生にとって、パリと東京で最高レベルの学生たちと切磋琢磨し、修了制作をパリで発表できる、革新的なプログラムです。
- 文化学園大学ダブルディグリー生定員:2名
- ENSADの入学金・授業料は免除されます。
Double Degree Program between Bunka Gakuen University and prestigious Parisian school École nationale Supérieure des Arts Décoratifs (ENSAD)
ENSAD is among the top Parisian Grande Écoles and is known as the ultimate authority on design education in Paris. Since its approval for foundation in 1767 by King Louis XV, the school has aimed to educate individuals for comprehensive art-related industries and continues to research and educate in the areas of art, science and craft. The school is famous for being the alma mater of the architect behind the Paris Opera, Charles Garnier, as well as the painter Henri Matisse. Currently, the school offers ten programs: fashion design, textile and material design, interior and architecture design, installation art, animation, graphic design, product design, print image, photography and film and theatre arts, all of which have produced a large number of famous designers, artists and art directors. Internships are mandatory at ENSAD, and some students find themselves working in the LVMH group, Kering or Richmond Group, to name a few.
The Double Degree Program will be available to graduate students in the Global Fashion Concentration at Bunka Gakuen University who plan to construct a collection as their graduation project, as well as ENSAD’s fourth and fifth year students in Fashion Design and Texture and Textile Design. Up to Two students will be selected from Bunka every May to participate in the program. Bunka students will spend their first half of this two and a half-year program at Bunka in Tokyo and their second half at ENSAD in Paris. They will also participate in the ENSAD graduation fashion show and exhibition. English will be the only language of instruction.
This innovative Double Degree Program provides an opportunity for students who wish to be active in the global fashion industry to study at two schools who are at the top in their respective areas. Students have the chance to challenge themselves in two distinct environments in order to stimulate growth and will have the opportunity to show their graduate work in Paris.
■First half of the Program:
Students will study at Bunka Gakuen University for the first half in accordance with Bunka’s curriculum.
For Bunka students; the first three semesters starting from April.
For ENSAD students; the two semesters of their fourth year starting from September.
Bunka’s curriculum includes a project research based on student proposals.
■Second half of the Program:
Students who successfully finish the first half of the Program will travel to Paris and produce their collections at ENSAD. To facilitate the creation of the collections during their studies in Paris, ENSAD provides students with financial aid for their purchase of materials. Collections are incorporated into a Fashion Show sponsored by ENSAD
Degree / diploma:
Students who successfully finish the above study and complete the requirements of ENSAD are granted a diploma from ENSAD in June/July of the same year.
Students who successfully finish the above study and complete the requirements of Bunka Gakuen University are granted a Master’s Degree from Bunka Gakuen University in September of the year of final submission of collections.
Tuition:
Students from Bunka Gakuen University participating in the ENSAD Program are required to pay the tuition and other fees of Bunka Gakuen University only.
生活環境学専攻(修士課程)
人間を取り巻く環境のあり方を生活造形や住環境の視点から研究する生活環境学専攻においては、「デザイン・造形学専修」と「建築・インテリア学専修」の2つの専修が設けられています。
「デザイン・造形学専修」では、メディア、デザイン、工芸に関する理論と考察を深め、制作物等を完成させます。「建築・インテリア学専修」では、建築やインテリア空間の計画に関する理論と考察を深め、論文等を完成させます。
いずれも今日の生活環境の中の人間と造形物や生活空間との調和ある関係を追究し、あらたな視点と発想による提案を行うなど、未来の社会を担うスペシャリストを目指し研究活動を推進しています。
修了要件
本大学院の修士課程に2年以上在学し、所定の科目について30単位以上を修得し、かつ、必要な研究指導を受け修士論文又は修了作品の審査及び最終試験に合格した者を、修士課程の修了者とする。
専修
デザイン・造形学専修
デザイン・造形学専修では、メディア、デザイン、工芸に関する理論と考察を深め、制作物等を完成させます。
領域としては以下の3つの柱があります。社会や文化の研究を背景に書籍や映像メディアを使い、その世界観を作品として発信する「メディア領域」、コミュニケーションや情報、生活やモノのあり方を研究し、具体的な創造物として提案する「デザイン領域」、金属素材などを基本に、表現技術を研究し創造力を発揮し、オリジナリティの高い作品を制作する「工芸領域」。いずれも修了時には研究の成果を修了制作として展示、発表を行います。
上記3分野はそれぞれデザイン造形特論A、B、Cに対応し、講義、演習、実習を通して知識や技術を修得します。
学生各自が今日の人間生活の中の課題を考察する中から、新しいライフスタイルの提案を行い、社会の要請に基づいた研究活動を展開しています。
担当教員
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研究指導教授 押山 元子 プロフィールへ
押山 元子 OSHIYAMA,Motoko プロフィールへ >
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研究指導教授 昼間 行雄 プロフィールへ
昼間 行雄 HIRUMA, Yukio プロフィールへ >
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研究指導教授 春田 幸彦 プロフィールへ
春田 幸彦 Haruta Yukihiko プロフィールへ >
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研究指導准教授 荒井 知恵 プロフィールへ
荒井 知恵 ARAI, Chie プロフィールへ >
修士論文テーマ例
- 一人暮らしの女性に小さな幸せをもたらす小物たち
- "癒し"を与える金属作品の提案 - 手をモチーフにした作品 -
- 女子学生の制服の歴史的変化に関するビジュアル本の制作
- 中国と日本をより理解するためのピクトグラム
- ラジオのある生活 - 深夜放送からみるリスナーコミュニティー
- 不条理映画の撮影技術に関する研究
- 銅打ち出し面の制作 - 東京に生きる文化 -
建築・インテリア学専修
人間を取り巻く生活環境のあり方を住まう環境から考究し、今日的課題に対して、人間と建築・インテリア空間の調和ある関係を、生活者の視点に立って計画、提案することができる人材育成を目指しています。本専修では、「住環境デザイン特論」を柱にして、講義と演習を配置し、住宅を中心とする身近な住環境について、歴史・社会・文化・心理・行動・感性の諸側面から理解し、計画の理論と方法について学修します。さらに、現代における住環境のあり様を多角的な視点をもって考究するため、インテリア環境、災害安全情報、環境行動、地域施設計画についての理解と考察を深めます。現代社会の要請に基づいた建築・インテリア領域の課題について学際的な研究活動を展開しています。
担当教員
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研究指導教授 渡邉 秀俊 プロフィールへ
渡邉 秀俊 WATANABE,Hidetoshi プロフィールへ >
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研究指導教授 高橋 正樹 プロフィールへ
高橋 正樹 TAKAHASHI,Masaki プロフィールへ >
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研究指導教授 久木 章江 プロフィールへ
久木 章江 HISAGI,Akie プロフィールへ >
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研究指導准教授 曽根 里子
曽根 里子 SONE, Satoko プロフィールへ >
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研究指導准教授 岩塚 一恵
岩塚 一恵 IWATSUKA, Kazue プロフィールへ >
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研究指導准教授 種田 元晴
種田 元晴 TANEDA, Motoharu プロフィールへ >
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研究指導准教授 奥村 誠一
奥村 誠一 OKUMURA, Seiichi プロフィールへ >
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研究指導准教授 趙 晟恩
趙 晟恩 CHO, Sungeun プロフィールへ >
修士論文テーマ例
- アパレル店舗の空間構成と印象評価
- 立位用デスクと座位用デスクが混在する執務環境における対人認知
- 災害後に避難所から応急仮設住宅に変化する公共施設 -非日常時の機能を主体とした設計の提案-
- 子どもの創造性を育む屋内型遊び場に関する研究
- 光と反射素材により自分を再発見することができる空間
- 駅空間における利用者の不安感に関する調査研究
- 自然と共生するワークプレイスに関する研究 -公園で働くUberWorkplaceの提案-